池袋暴走、現場そばに慰霊碑

池袋暴走、現場そばに慰霊碑「事故のない優しい社会に」

河崎優子 2020年7月11日 11時42分

高齢男性の乗用車が暴走し、妻子松永真菜さんと莉子ちゃんが亡くなった事故の慰霊碑に献花する被害者遺族の松永拓也さん（中央）。
手前は高野之夫・豊島区長=2020年7月11日午前10時30分、東京都豊島区、北村玲奈撮影

　東京都豊島区東池袋4丁目で昨年4月、高齢者の車が暴走して12人が死傷した事故を受け、亡くなった母子を悼む慰霊碑が現場そばの公園に建立され、11日に除幕式が行われた。
式典で遺族の松永拓也さん（33）は「ここはもともとベンチがあって、事故後毎日座ってどう生きていくか自問自答してきた場所。慰霊碑を見て、事故のない優しい社会にしたいと思ってもらえれば」と話した。

　慰霊碑は2メートル四方の台座の上に、数字のゼロをモチーフに事故根絶を願う球体が乗ったデザインで、事故のない未来へのつぼみを表現している。区が全国から募った寄付金約1140万円で費用を賄ったという。

　事故では、自転車に乗って横断中の妻真菜さん（当時31）、長女莉子ちゃん（同3）が亡くなり、
車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三・元院長（89）が今年2月、自動車運転死傷処罰法違反（過失運転致死傷）罪で在宅起訴された。
ブレーキと間違えてアクセルを踏み続けたとされる。（河崎優子）

https://www.asahi.com/articles/ASN7C3SHZN7CUTIL004.html