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バンビシャス　開幕戦飾れず　Bリーグ

プロバスケットボール、Bリーグ2部（B2）のバンビシャス奈良の開幕戦が3日、奈良市のならでんアリーナであった。奈良は一時はリードする場面もあったが、ライジングゼファー福岡に78―90で敗れた。新型コロナウイルスの影響で入場制限がかかるなか、688人の観客が駆けつけ、手拍子で後押しした。

　今季の奈良は守備の意識が強い。西地区で昨季、総得点で2位を誇りながら、単調な守備で総失点はワースト1位。この日の試合では、ボールを持った相手選手を挟み撃ちにしたり、抜かれた後のヘルプディフェンスが機能したり、敗れはしたが収穫も見られた。

　先取点は奈良だった。自陣で藤高宗一郎選手がリバウンドしたボールを自らドリブル。敵陣まで運び、長谷川智伸選手の3点シュートをお膳立てした。第3クオーターは、チーム最多得点を挙げた長谷川選手の連続3点シュート、藤高選手のダンクで勢いに乗り、一時は勝ち越した。

　一方、福岡のファウルも辞さない激しい守備に苦戦。福岡の外国籍選手の高さに攻守で対抗できず、シュート前にボールを失うターンオーバー数も福岡を上回り、ミスが目立った。

　奈良の間橋健生ヘッドコーチは「もったいない失点もあった。60試合のうちの1試合。明日からハードにやっていきたい」。4日もホームで福岡と戦い、10、11日は香川ファイブアローズとアウェーで対戦する。

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　第3クオーター、劣勢のチームを勢いづけるダンクが飛び出した。藤高宗一郎選手は速攻からパスを受けると、大きく跳び上がり、右手1本でリングにたたき込んだ。地元選手のビッグプレーに、この日一番の拍手が送られた。直後には相手の速攻をブロック。チームを勢いづかせた。

　香芝市で育った。今季、B1の大阪エヴェッサから加入した28歳。東京五輪の3人制バスケットボールの日本代表候補に選出されている。五輪に出場するためにも勝負のシーズンだ。藤高選手は「目の前の1試合にしっかり取り組むことが五輪にもつながる。第2戦は福岡に負けないよう激しくやりたい」と、次の試合を見据えた。

　ミスもあったが、試合を通して12得点を記録。新型コロナウイルスの影響で、2メートル超の外国籍選手が入国後の隔離期間中でチームへの合流が遅れるなか、日本人離れした身体能力で、オールラウンドな活躍を見せた。今季はまだ始まったばかりだ。