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秋田）クルーズ船、寄港中止相次ぐ　昨年下回る見込み

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、クルーズ船の秋田県内への寄港中止が相次いでいる。県内3港では当初、今年は過去最多の29回の寄港を予定。だが既に4回分の中止が決まっていて、昨年の実績である26回を下回る見込みだ。

　船内で集団感染が発生した「ダイヤモンド・プリンセス」の運航会社は、3月～4月に予定していた計5ツアーの催行を中止した。東北を周遊するツアーでは、4月24日に秋田港への寄港も予定していた。

　横浜に停泊していた同船では、3月1日までに乗客乗員約3700人全員の下船が完了。今後、船内の消毒を進める。同船は6月以降にも県内への寄港を4回予定するが、現時点で中止の考えはないという。

　定員2千人あまりの「クイーン・エリザベス」の運航会社も、5月までのアジアへの寄港を見直した。4月23日と5月8日の秋田への寄港も中止に。県内への寄港は、9月30日までなくなってしまった。

　3、4月のツアーが中止となった「飛鳥Ⅱ」だが、県内への寄港予定は8月以降の計6回。中国などの寄港先を見直してきた「MSCベリッシマ」は、初寄港となる4月25日から計5回の県内への寄港を予定。いずれも現時点で、県内への寄港に変更は出ていない。

　県はクルーズ船の寄港時に、竿燈（かんとう）やナマハゲ太鼓などを披露して出迎えてきた。県港湾空港課の担当者は「観光振興や消費の面で、寄港キャンセルは痛手。事態の終息を願うしかない」と話す。