フランス「ジャップの自殺の多さは神道に由来し4ねば水に流すという文化と世間体を重きに置く時代錯誤な考えが原因」

https://news.yahoo.co.jp/articles/5b15bd4fcc7ca72dc7cb03bafcee1969bb55b38f?page=1
古い木の立て札には次のように書かれている。「命は両親からいただいた大切なもの。一人で悩まず相談してください」
そして、山梨県の自殺対策センターの電話番号も記されている。
立て札は青木ヶ原樹海の入り口に立つ。東京から南西方向にある、富士山麓に広がる35平方キロメートルの深い森だ。
日本人が「自殺の森」と呼ぶこの森では、毎年100体以上の遺体が発見される。
この20年、日本は高い自殺率の問題に取り組んでいる。2017年の統計では、10万人あたりの自殺者数が16.4人。
これは、G7では最も高い数値であり、世界保健機関(WHO)によると世界で30番目の高さだ。
毎年、2万人以上の日本人が自殺をし、そのうち70%が男性で、3分の2が45歳以上、多くが失業者である。
また、自殺は、10歳から19歳の若者の死因のトップにもなっており、国民的な問題だ。
WHOの専門医アレクサンドラ・フレッシュマンは「経済危機と共に自殺率が急増した」と分析する。それまでアメリカに次いで
世界第2位の経済大国であった日本の経済は、1990年代に奈落へと急降下してしまった。
不動産に熱狂したバブルがはじけ、デフレになり、経済成長が停滞し、失業が拡大した。自殺者数は年間3万人のラインを越え
2003年のピーク時には3万4427人に達した。自殺志願者の「名所」である橋、断崖、峡谷、高層ビルは国土のほぼ至るところに
あるが、その筆頭が青木ヶ原樹海である。

『完全自殺マニュアル』で名声を確立
この象徴的な場所には、幽霊が出るとされている。幽霊とは、過去の悲しみ、怒り、後悔などによって、自分を抑えられなくなってしまった魂
のことである。23歳の東京人、アンナは次のように説明する。
「私たち日本人はめったに樹海には近づきません。幽霊が怖いですから！」
青木ヶ原樹海の木々は、多くの映画の背景にも使われてきた。たとえばガス・ヴァン・サントの『追憶の森』、ナディア・リッツ
『ピープル・ガーデン』、ジェイソン・ザダ『樹海』などだ。ユーチューブのスター、ローガン・ポールは樹海で自殺者の遺体を撮影し、物議を醸した。
晴れた日曜日には、散策路や「洞窟」を楽しもうと、観光客が訪れる。この洞窟は、864年の富士山噴火の時に流れ出した溶岩によって
脆くて黒っぽい岩からなる火山性の土壌ができ、そこに形成されたものである。杉とツガの巨木が鬱蒼と繁り、「樹海」と呼ばれるようになった。
樹海散策は牧歌的とも言えるが、1993年に出版された鶴見済の『完全自殺マニュアル』に掲載されたルートには、日本語がわからない人
でもすぐにわかる侵入禁止の看板がある。この本は、「素早く簡単で苦しくない自殺実行の実用的側面」を正確に述べたことで
そして「人間の最も基本的な権利」を論じたことで、日本を揺るがせた。100万部以上売れ、青木ヶ原樹海を「自殺に完璧な場所」
としたことで、その「人気」を確立させた。

日本人の自殺の多さには宗教と伝統が影響している
侵入禁止の看板を過ぎると、遊歩道はなくなり、杉と松がますます生い茂り、地面は凸凹になる。
地面は苔に覆われて滑りやすく、クレバスが点在するようになる。もつれた枝が風を遮断する。
動物の痕跡はなく、ムカデやクモだけが枯木と枯葉の上に現れる。太陽の光は、ますます繁茂する葉に
遮られる。湿気が多くなり、寒さが骨まで沁みる。植物の迷宮である。
しばらくすると、木の幹に結びつけられ、水平に張られた青いビニール紐が見えてくる。
そして、少し進むと、二番目には白い紐が。そしてさらに進むと、咲き乱れる花の群落の只中に何十本もの
紐が張られている。自殺志願者が、意志が変わったときに帰れるように、道標として張ったものだ。
地面には捨てられたエナジードリンクの空き瓶がある。清潔さにこだわる日本で、しかも大自然の真っ只中に
このようなゴミを見出すのは稀である。
「ゴミを残したままジサツする人は、日本人ではごく稀です」と、愛知県の団体職員で、この森の散策を趣味と
するコウヘイ（43）は言う。20メートルほど先には、さらにテント、寝袋、パーカー、捨てられたペットボトルがあった。
「日本の文化において自殺は、強固な自己決定のしるしとして、重大な犠牲のしるしとして、あるいは過失の自認
として考えられています」、と東京大学医学部の哲学博士・須貝眞彩は説明する。
自殺とそれらの関連は、宗教の問題として説明できる。キリスト教、イスラム教、ユダヤ教と違って
仏教と神道は自殺を咎めなかった。
また、先祖伝来の伝統としても説明ができる。12世紀からのサムライ文化は主君のための死を称揚した。
アジア文化において腹は勇気、感情、意識の場所を表しており、特に腹切り（切腹とも言う）という開腹による
自死の儀式がおこなわれていた。
こうした犠牲は栄誉あるものと考えられ、第二次世界大戦の際、敵陣営へと飛行機ごと砕け散った、神風特攻の
パイロットにまで引き継がれていく。切腹は、罪と家の不名誉を洗い流すための、究極の回復行為としても規定されていた。
「創世記に記されたアダムとイヴの息子カインの末裔は神の眼差しを逃れられない、たとえあの世に行っても。
しかし日本では、死によって隠れることができ、完全に消え去り、罪を償うことができる」と、フランスの
日本文化専門家で作家のモーリス・パンゲは『自死の日本史』（未邦訳）で述べている。

青木ヶ原樹海に深く入るにつれて、空気は重くなり、もはやひとつの物音さえも怖く感じ、木の枝は襲ってくるかの
ように思える。堀り整えられた地面に、2体の骸骨が並んで横たわっている。
服は破け、足には無傷のプラスチックの長靴。傍らには瓶が転がっている。おそらく服毒自殺をしたカップルだろう。
日本では自殺方法の10%が服毒である。
日本の演劇や文学では、恋人同士の自殺（心中という）についての詩的物語が豊富にある。推理小説作家
松本清張の有名な小説『波の塔』のイメージを用いるなら、若い妻と検察官が、ある恐喝者に脅されて
青木ヶ原樹海での死を選んだ。
「自殺の森」に詳しい漫画家の村田らむは、最近、青木ヶ原についての本『樹海考』を出版したが
彼は「６体の首吊り遺体、20近くの骸骨」を見たことがあると述べている。
コウヘイは、300回ほど散策をしているうちに「遺体を数えるのはやめた」と語る。遺体を見つけるたびに
彼らは警察に通報をし、遺体の場所を報告する。村田らむは次のように述べている。
「自殺志願者に出会うのが、最もうんざりです。あるとき、私はロープの準備をしている70歳ぐらいの女性に
出会いました。私はすぐに警察に通報し、警察が来るまで彼女と話そうとしました」
日本は、この数十年間、自殺の心理的側面に目を閉ざしてきた。「『ああ、日本人は素晴らしい場所で自殺をして
侍の伝統があるから自死を恐れないのか』と言うことは、精神病対策の遅れの結果であるということを忘れることだ」と
『20世紀日本の自殺』（未邦訳）の著者で研究者のフランチェスカ・ディ・マルコは嘆いている。
日本の新聞もそれを嘆く。「日本の心理ケアは、他の近代的国家と比べると著しく遅れている」と、最近
日刊紙「ジャパン・タイムズ」は総括している。長い間、日本は精神科医を拒絶してきた。20世紀初頭まで
医師たちは、自殺者を「精神薄弱」と形容し、うつ病は、「西洋的疾患」であると考えられていた。
第二次世界大戦後に初めて、日本はアメリカの薬用溶液を使用し始め、2000年代にやっと西洋的な意味での
うつ病を受け入れ、より効果的な治療への道を開いた。しかし、その進歩は遅かった。さきほどの須貝眞彩は次のように解説する。

みんなが消え失せても
プラプラ暮らしている自信あるある

やはり雇用がないからジサツするんだな

まあ色々あるからひとくくりにしてもな