千葉大学「小学校の近くに住むとうつ病になるリスクが下がる」

小学校近くに住む高齢女性、うつリスク低い？　男性は関連なし | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20210508/k00/00m/040/032000c

小学校の近くに住む高齢女性は、離れて住む女性よりうつの可能性が低い――。千葉大学予防医学センターが、自宅から小学校までの距離と高齢者のうつの関連性について検証したところ、こんな結果が明らかとなった。男性に関連は認められなかったが、女性は小学校から離れて住んでいる人ほどうつである人の数が１・０７倍高かったという。

同センターによると、食事や移動、排せつなど日常生活を介護なしに自力でできる全国の６５歳以上の高齢者１３万１８７１人を対象とした。高齢者を居住地から小学校まで（１）４００メートル未満（２）４００メートル以上７９９メートル以下（３）８００メートル以上１１９９メートル以下（４）１２００メートル以上――の４グループに分けて分析。２万９７８１人（２２・６％）がうつ傾向にあり、グループ別に検証した結果、（１）と比較すると（３）、（４）はうつのリスクが１・０７倍、（２）は１・０６倍とうつになっている人がいたという。一方で、男性には関連を示す結果は得られなかったとしている。

同センターの西田恵・客員研究員によると、結果に関する詳しいメカニズムはまだ分かっていないという。一方で、地域の子どもとの世代間交流が高齢者にとって精神的に良い方向に影響することは分かっている。その上で、女性は男性と比べて過去に小学校の学校行事に参加している可能性が高く、「小学校になじみがあり、学校を見てなにかを感じるのかもしれない。女性の方が子どもへの関心が高い傾向にあり、近くに住むことで交流も生まれやすくなるだろう」と推測する。【山本佳孝】

小学校の近くだとキンコンカンコンだろ