大学に学童クラブ開設 ボランティア学生と小学生がゲームやおしゃべりに花を咲かせる

大学に学童クラブ開設　京都市で初の取り組み　活動環境の確保と学生の学び双方にメリット
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共働き家庭などの小学生が利用する学童クラブ（放課後児童クラブ）を大学キャンパス内に設ける全国的にも珍しい取り組みが、京都市で今年度から始まっている。
ゆとりある活動環境の確保と、教職などを目指す学生らの学びの場として双方にメリットが期待される。
また、夏休みには大学で児童向けの自由研究応援のプログラムが初めて催され、これまで関わりが薄かった地域の子供と大学を結ぶ、新たなきっかけにもなっているようだ。

学童クラブ「きっずキャンパス☆はなぞの」が設けられたのは、JR円町駅（中京区）にほど近い花園大のキャンパスの一角。
約250メートル離れた京都市円町児童館の施設外クラスとして5月に開設され、約30人の利用児童は約400平方メートルの広さがある屋内のリトミック室で元気よく走り回ったり、教室を改装した部屋で宿題やボードゲームに取り組んだりしていた。

市や同大によると、円町児童館の利用登録者数は約120人に上り手狭なことなどから、新たな施設外クラスの開設場所を探していたところ、花園大が受け入れに手を挙げた。
同大ではこれまでにも養護教諭を目指す学生らによる近隣小学校でのボランティアの実績があるほか、来年度には教育学部初等教育学科を新設する予定で、小学校教員を目指す学生たちが児童と触れ合う実践の場として役立てたい狙いがあるという。

実際、ボランティアの学生が学童クラブに顔を出すとすぐに児童たちに囲まれ、ゲームやおしゃべりに花を咲かせていた。
養護教諭を目指す同大3年の吉田琴音さんは「大学内なので授業の空き時間でも気軽に参加しやすく、子供たちと関われるのはうれしい」。小学3年の女子児童は「大学の中というのは最初は緊張したけど、広いスペースでみんなで遊べるので楽しい」と笑顔で話していた。

円町児童館の館長で、大学内学童クラブの責任者である中橋広美さんは「大人より年齢の近い大学生との交流は、『将来あんなふうになりたいな』という夢や憧れにつながる」と期待を示し、「大学生にとっても子供と関わる将来の夢へのモチベーションの向上につながれば」と話した。

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