経済産業省「うおおお！女性の起業家増やすぞ！増やすぞ！」女性起業家３０人や女子高校生１０人を毎年２週間アメリカに派遣

女性起業家「５年後に２割」目標…経産省、シリコンバレーなどに派遣・支援拡充へ

　経済産業省は女性起業家を増やすため、新たな支援策を打ち出す。海外研修や支援機関の拡充で後押しし、スタートアップ（新興企業）の創業や投資を活発化させたい考えだ。経産省のスタートアップ支援事業で、女性起業家の比率を５年後に２割に高めることを目指す。

　１６日の産業構造審議会（経済産業相の諮問機関）の部会で提案する。

　支援策では、女性起業家３０人や女子高校生１０人を、起業が盛んな米国のボストンやシリコンバレーなどに今後５年間、毎年２週間程度派遣する。女性起業家は「妊娠や出産を後ろ向きに評価される」といった悩みがあるといい、全国各地にある相談窓口を拡充したり、マッチングイベントを開いたりする。

　金融面では、官民ファンドの産業革新投資機構（ＪＩＣ）が、女性の「ベンチャーキャピタリスト」育成に乗り出す。新興企業を評価し、投資する専門家で、国内は女性が６人に１人程度と、欧米に比べて少ない。

　ＪＩＣの横尾敬介社長は読売新聞のインタビューで、「キャピタリストが伴走することで、起業家も増えていく」と話し、自ら専門チームを率いる考えを明らかにした。

　政府は昨年１１月にまとめた「スタートアップ育成５か年計画」で、スタートアップ向け国内投資額を５年後に１０倍の１０兆円に増やす目標を掲げた。経産省の支援事業「Ｊスタートアップ」の対象企業で女性経営者の比率は８・８％にとどまる。新たな支援策を通じて、２０％まで伸ばしたい考えだ。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230515-OYT1T50209/