現在の小学生教諭『大魔王バーンでもウザいと略しませんきちんとウザいならうざったいと言いましょう』

■「うざい」「きもい」「きしょい」が口癖

　子どもたちが使う暴言に「うざい」「きもい」「きしょい」があります。子ども同士の喧嘩や、親御さんや教師への反抗・反発のときに使われます。

　喧嘩や反抗・反発のときに感情的になって言ってしまうのでなく、口癖のようになってしまっている子どももいます。
例えば、テストの点数が友だちより低かったとき、ジャンケンで負けたときなどに、
「うざ」「きも」と言うのです。ちなみに、「うざ」は「うざい」、「きも」は「きもい」を省略した言葉です。
「きしょい」を省略した「きしょ」という表現もあります。

　これらの暴言は、「4ね」「消えろ」ほど強烈ではありませんが、言う子ども・言われる子どもだけでなく、
まわりにいる子どもたちを嫌な気持ちにします。悲しい気持ちにします。気持ちがしんどくなります。
うれしい気持ち、楽しい気持ちになる子どもはいません。

「うざい・うざ」を省略しないで「うざったい」と言う指導は、
『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』（集英社）という少年漫画を使って子どもたちに話しました。

「ダイの大冒険」は、大人気ゲーム「ドラゴンクエスト」というゲームが元になっています。
大魔王バーンという大ボスを、正義の味方で主役のダイや、ポップ、ヒュンケルたちが束になって倒しにいきます。
そのときに大魔王バーンが、「うざい」と言わずに、「うざったい」と言ったシーンを語ります。
そして、「大魔王でも、うざいって言わないんだよ。みんなは優しい人間だからね」と話します。
暴言が口癖になっている子どもたちほど、集中してこちらの話を聞いてくれます。

　今やSNSやオンラインゲームは、子どもになくてはならない存在になっていっています。
だからこそ、今の子どもたちの心に入るような言葉がけや対応をするように心がけているのです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/642954579a0641a210dd296b91e728ad9e64b56d?page=1